2026年10月25日日曜日

安土往還記

『安土往還記』(新潮文庫、1972年)

 辻邦生(注)の『安土往還記』。最初の歴史小説で、尾張の大殿(シニヨーレ)として織田信長の半生を描いている。
 (注)知命庵: 辻邦生(クリックすると飛びます)

  文芸評論家の饗庭孝男は「辻邦生が(中略)一回かぎりの生を文学という想像力の所産のなかで全体的に永遠に意味あらしめたい、という渇望をいだいていることを私たちは理解する」と解説で書いている。
 私も、上記の投稿で、辻邦生の「あなた方一人ひとりの大事な一回こっきりの人生ですからね。(中略)この一回こっきりの自分というもの、自分のいまの世界を本当に大事にしてください」という言葉を紹介した。

 そんな辻邦生にとって、49歳で亡くなるまで人生を駆け抜けた織田信長という人物は恰好
の題材だっただろう。
 因みに、饗庭孝男は滋賀県大津市出身で、一族の故地の饗庭という地名は滋賀県高島市に現在も存在している。

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