2025年11月30日日曜日

晩夏

  久しぶりに書籍の紹介を投稿したい。シュティフターの『晩夏』である。プロフィールの「お気に入りの本」の一番目に書いている。
 この本のことを知ったのは、私が好きな辻邦生のエッセイか何かで、影響を受けた作品の一つとして書かれていたのを読んだ時だった。
 アマゾンで調べてみると文庫本に破格の値段が付いていた。上巻を本屋で購入し、下巻もかなり経ってから偶然見つけて定価で購入することができた。 

『晩夏』(集英社版・世界文学全集31)

 文庫本は友人に貸し出したので、現在持っているのは集英社版・世界文学全集31の単行本である。1979年10月の発行となっている。
 巻末の解説で訳者の藤村宏氏は次のとおり書いている。

 『晩夏』という小説は、読まれることがすくないのに、かなり有名な作品である。
 その理由は、この小説の評価がほとんど極端と言っていいほど、プロとコントラ(賛否)
 に分かれているからである。

 続いて解説では、「ニーチェは、繰返して読むに値する僅かな作品の一つとして、『ドイツ文学の宝』と推賞した」と書かれているが、皆さんはどうだろうか。

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