NHKニュースより |
9月11日の前後は、2001年9月11日に起きた米国同時多発テロのことがニュースで取り上げられる。私もこの事件は強く記憶に残っている。
日本時間で火曜日の21時46分というから職場から帰宅していた。乳児の息子を風呂に入れようとしている時、テレビに衝撃的な映像が現れた。
ニューヨークの世界貿易センタービルに何かが衝突し炎上している。背後にこれから突入しようとしているジェット機の姿が不気味に見える。
日本人駐在員が全員出席する会議で、アメリカがイラクを空爆するか否かについて挙手を求められ、空爆しないという人が大半だった。
しかし、在米15年以上のある駐在員は空爆するに手を挙げた。理由は「アメリカは準備ができていない」というもので、その通りになった。
空爆が始まった時は日本料理店で同僚と飲んでいて、テレビの空爆の映像をインベーダーゲームのようだと思った記憶がある。
湾岸戦争が始まり、地上戦が行われた。シュワルツコフ中央軍司令官とパウエル統合参謀本部議長は 記者会見で戦況を報告した。
casualtyという言葉が聞き取れた。私は事故という意味しか知らなかったが死傷者のことだった。戦争で人が死ぬのは当たり前である。
戦死者の遺体が入った棺桶は星条旗に包まれ、ニューヨークをパレードして民衆の喝采を浴び、ワシントンのアーリントン墓地に葬られる。
アメリカは戦争がある方が求心力が高まるように思った。世界最強の軍隊を持つアメリカは毎年のようにどこかで戦争をしている。
軍隊は戦死者を埋葬する墓地や遺族への恩給を含めて巨大なシステムだと思う。システムを持つ国は必要とあらば実力行使を辞さない。
湾岸戦争が遠因となり米国同時多発テロは起きた。それから四半世紀近く経つが、戦争はなくならず不必要な死が繰り返される。