台風は本州に上陸しなかったものの曇天が続く日、久しぶりに高尾山へ登山に出かけた。通勤ラッシュによる渋滞を予想して、早朝6時に自宅から車で出発した。
幸いさほどの渋滞には遭わず、高尾山の麓の薬王院自動車祈祷殿駐車場に7時半に着いた。駐車料金が500円と安いのでいつも利用している。
駐車場からリフトやケーブルカーの乗り場がある登山口までは徒歩で5分ほどかかる。まだ登山客は少なく近所の人が店先を掃除していた。
山ガールという人から昔もらった地図を取り出して見ると、六つの登山コースがあることがわかる。①号線を選択し、リフトやケーブルカーの乗り場の手前から登り始めた。
石畳の道が終わると勾配がきつくなった。左1回、右2回のヘアピンカーブを上っていると軽自動車が何台もカーブで切り返して追い越して行った。
車の追い越しを待つのが休憩になり、最近体を少し鍛えているせいか、無事にケーブルカーの終点あたりまで登ることができた。出発から50分ほど経っていた。
高尾山薬王院の山門 |
さらに歩き続けること40分、高尾山薬王院の山門に到着した。この山門から入って、右手の最後の階段を上ると本堂がある。
高尾山薬王院は修験道の霊山である。『古寺名刹辞典』(1970年、東京堂出版)でも、「真言と修験の教行一致した道場」として紹介されている。
744(天平16)年、行基菩薩の創建と伝えられるが、全国各地に行基開山を伝える寺は数えきれない程ある。行基と関係のある人たちが関わったのだろう。
飯縄権現堂の前の大天狗 |
薬王院から高尾山の山頂までは、さらに20分ほどかかる。本堂の左手の階段を上っていくと飯縄権現堂の前に出た。
修験道の山伏が天狗と同一視されて天狗信仰となり、団扇を持った大天狗と剣を構えた小天狗(別名烏天狗)の銅像が迎えてくれる。
そこからまた階段を上って尾根伝いに歩いていくと、高尾山頂上(599m)に到着した。麓から約2時間で9時半になっていた。
お天気は全く回復せず時々小雨が混じって肌寒かったが、いつもと違って空いているのでテーブル付きのベンチを確保できた。
少し早いがお腹も空いたので、持ってきたおにぎりとサンドイッチを食べることにした。今回はポットに入った食後のコーヒーまで用意していた。
食後は同じコースで下山したが、下りの分だけ早くなった。お土産に名物の「するさしのとうふ」を買って、11時半前に駐車場を後にした。
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