慈恵大師と慈眼大師をまつるので両大師と言われている。慈恵大師は良源大僧正で永観3年(985)正月3日に死去しているので元三大師とも言われる。慈眼大師は寛永寺の開祖天海僧正であり、元三大師を深く信仰していた。今日は毎月3日の法要があるせいか、10時前から人出がある。千年以上法要が続いているのはすごいが、今の僧侶は元三大師をどれだけ知っているのだろう。「応和の宗論」で教条主義の南都六宗を論破した姿勢には崇高な学僧のイメージが重なる。その教えは現代にも通用するに違いない。実りの秋、上野公園には銀杏拾いの後の臭いが少し残っていた。