2016年8月16日火曜日

己高山

己高山と書いて「こだかみやま」と読む。湖北の
木之本から山側に少し入った古橋に登山口がある。
標高九百二十三メートルというから、さほど高い山
とは言えないだろう。この山に前から一度登りたい
と思っていた。その理由は山頂の近くに鶏足寺跡が
あるからである。鶏足寺は「己高山由緒」において
行基によって創建され泰澄も入山した後に荒廃し、
最澄が再興したと書かれている。琵琶湖を望む台地
に礎石、石垣、庭園等が姿をとどめているとのこと
であり、そこまでの登山案内図が上の写真である。
下の写真は往時の鶏足寺の様子を描いたもので、
そこにかつて安置されていたとされる仏像が収蔵
されている麓の己高閣(「ここうかく」)の前
あった。右上に白山が描かれているが、己高山
山頂まで登れば遠く白山を望むことができるそう
である。膝を痛めていたこともあって、六地蔵の
手前までしか行けなかった。白山への道は遠い。


2016年8月7日日曜日

「観音の里」展

東京藝術大学大学美術館で開催されていた
「観音の里の祈りとくらし展」に行ってきた。
終了間近に新聞広告で知って、最終日前日の
土曜日に出かけた。開館の午前10時に到着
したが、さすが東京・上野である。チケット
売場に行列ができていた。「びわ湖・長浜の
ホトケたち」のサブタイトルどおり、湖北の
仏像等が数多く展示されていた。長浜市の方
と少し話をしたところ、地域で本当に大切に
している仏像はなかなか持って来れないとの
ことだった。確かに、医王寺や石道寺で僕が
見た観音は展示されていない。国宝である
渡岸寺の十一面観音を持って来られる訳も
ない。見物客で混み合う中、出稼ぎに来た
観音達には申し訳ないが、現地へ行かねば
ダメと思いながら足早に会場を後にした。